事業再生・債権管理Newsletter2020年11月号を発行いたしました
2020.11.10
事業再生・債権管理Newsletter2020年11月号を発行いたしました。
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1. 日弁連の特定調停に関する手引について ~再生支援型・保証債務整理型・廃業支援型~ (弁護士 佐藤 俊)
はじめに
日本弁護士連合会(日弁連)は、主に中小規模の事業者と、その経営者の負担する債務(主に金融債務とその保証債務)に関し、破産や民事再生などの法的整理によらない整理を実現することで、事業者や経営者の事業再生への取組意欲の増進や再チャレンジの促進等の目的を果たすべく、最高裁判所、中小企業庁、金融庁等関係機関と調整の上、これまで、特定調停に関する3種類の手引を策定してきました。
本年2月には、その3種類の手引が整理・改訂されましたので、ここにその概要をご紹介したいと思います。(続きはPDFをご覧ください)
2. コロナ禍でも増え続ける後継者難倒産を救え (弁護士 岸本 卓也)
新型コロナウィルス感染症の企業活動への影響について
新型コロナウィルス感染症(以下「新型コロナ」といいます。)は、今もなお企業活動等に大きな影響をもたらしていますが(以下「コロナ禍」といいます。)、株式会社帝国データバンクが発表した「全国企業倒産集計 2020年度上半期報」1によると、2020年度上半期の倒産2件数は3956件と、上半期としては2000年度に次ぐ過去2番目に少ない件数となりました。これは経済産業省が打ち出した各種の資金繰り支援策等3が一定程度機能した結果といえますが、その一方で、後継者不在のため事業継続の見込みが立たなくなったこと等を要因とした倒産(以下「後継者難倒産」といいます。)の2020年度上半期における件数は230件と、前年同期比で1.3%増となっています。
後継者難倒産は、その名のとおり、後継者不在を要因とする倒産ですが、実は、後継者候補がいる場合であっても、承継を拒否された結果、後継者難倒産に至ってしまうことも少なくありません。
では、後継者候補が承継を拒否する理由はどこにあるのでしょうか。(続きはPDFをご覧ください)
3. 特別清算手続をご存知ですか ~清算型倒産手続は破産以外にもあります~ (弁護士 土井 一磨)
はじめに
読者の皆様におかれましては、「会社の清算」というと、破産手続をイメージされる方もいらっしゃるかと存じます。しかしながら、会社に関する基本的事項を定めた会社法には、債務超過等に陥った会社を清算する手段として、特別清算(会社法510条)という手続が設けられております。特別清算の利用件数は年間300件弱1であり、法的倒産手続としてはお聞き馴染みのないマイナーな手続であるともいえますが、使い方によっては破産手続よりも迅速かつ簡便に債務超過等の状態にある会社を清算することが可能です。そのため、特別清算手続の概要を把握しておくことは、会社の整理・清算を検討される場合はもちろんのこと、取引先等から特別清算手続を採りたいとの連絡を受けた際に、的確な対応を行うためにも非常に有益かと存じますので、この場を借りてご紹介させていただきます。(続きはPDFをご覧ください)