事業再生・債権管理Newsletter 2024年7月号を発行いたしました
2024.07.31
事業再生・債権管理Newsletter 2024年7月号を発行いたしました。
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1. 廃業型私的整理手続利用時に解散決議ができない場合の対処法~会社解散の訴え~(弁護士 佐藤 俊)
第1 はじめに
令和4年に「中小企業の事業再生等に関するガイドライン」
の適用が開始されてから2年が経過し、この間、実務において
も多数の事業再生計画案・弁済計画案が策定され、成立して
います。
計画案の中には、同ガイドライン第三部が規定する廃業型
私的整理手続による弁済計画案も多く含まれます。廃業型私
的整理手続の場合は、同ガイドラインの目的の一つである事
業清算に伴って債務者企業の解散・清算を実施することが多
いと思われますが、実務上、例えば株主数が相当数にのぼり、
株主名簿上の株主が死亡するなどして経営に関心もなく、株
主総会における解散決議の定足数を充たさない場合や、同
族会社の株主である親族の間で感情的な対立があり、解散
決議(特別決議)の要件を充たさない場合など、株主総会決
議による解散ができないことにより、債務者企業の清算に支
障を来す場面が生じています。...(続きはPDFをご覧ください)
2. 原資を年金とする預金債権についての差押えの可否~東京高裁令和4年10月26日判決にみる差押禁止債権該当性についての具体的判断~(弁護士 立村 達哉)
第1 はじめに
債権者は、確定判決等の債務名義を取得した後、債務者に
対して、債務者が第三者に対して有する債権を差し押えること
ができます。もっとも、債務者が第三者に対して有する債権の
うち、一部の債権についてはこれを差し押さえることが禁止さ
れています。どのような場合に、差押えが禁止されているか事
前に理解しておくことで、有事の際に適切な判断・対応が可能
となります。
今回ご紹介する裁判例は、預金債権の原資が年金である
場合における預貯金債権の差押禁止債権該当性について、
具体的な判断を行っています。... ( 続きはPDFをご覧ください)