平成30年から31年の倒産処理関連の最高裁判例
●抵当権の被担保債権が免責許可決定の効力を受ける場合、当該抵当権自体は20年の消滅時効にかかる。(上告棄却)
2 最判平成30年12月14日(判時2403号56頁、金判1562号38頁)
●詐害行為取消しによる受益者の取消債権者に対する受領済みの金員相当額の支払債務が履行遅滞となる時期は、履行の請求を受けた時である。(上告棄却)
3 最決平成31年1月23日(判時2436号22頁、金判1565号8頁)
●被相続人名義の振替口座に記録等された振替株式等の共同相続により債務者が承継した共有持分に対する差押命令及び譲渡命令は可能。(破棄差戻)
4 最判平成31年3月7日(判時2423号20頁、金判1570号8頁)
●違法な仮差押命令の申立てと、その後に債務者と第三債務者との間で新たな取引が行われなくなったことによる債務者の逸失利益の損害との間に、本件事情のもとでは相当因果関係があるということはできない。(破棄差戻)
著者等:
近藤 直生
掲載:事業再生・債権管理ニュースレター2020年9月号
出版社等:弁護士法人大江橋法律事務所
出版日:
2020年09月08日
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